SalesforceがSlackを買収
SalesforceがSlackを買収 Salesforce.comのプレスリリースより

米CRM大手のSalesforce.com(Salesforce)とビジネスチャットツール「Slack」を提供する米Slack Technologies(Slack)は米国時間12月1日、SalesforceがSlackを買収することで合意したと発表した。買収額は277億ドル(約2兆8900億円)。取引は2021年7月までに完了する見込みだ。

Salesforce・CEOのマーク・ベニオフ氏は「SalesforceとSlackは共にエンタープライズ・ソフトウェアの未来を創る。オールデジタルで働く場所を選ばない世界を構築する」と話す。

Slack・CEOのスチュワート・バターフィールド氏は「ソフトウェアは組織のパフォーマンスにとってより重要な存在になってきている。我々は複雑さを解消し、“力”や“柔軟性”を強めることで、組織のより高度な調整を可能にし、俊敏性を高めたい、このようなビジョンを共有しています」と述べる。バターフィールド氏は買収完了後もSlackチームを率いる。

Slackは、企業が持つさまざまなアプリケーションに分散している顧客データを統合し連携させるSalesforceの「Salesforce Customer 360」と組み合わせて社内や組織内コミュニケーションのツールとして活用されることになる。「人々のコミュニケーションやコラボレーションをスムーズにし、Salesforceや他のあらゆるアプリやシステム上の情報をもとに、より速く的確な意思決定を可能にするほか、より一気通貫な顧客体験を実現する」という。

SalesforceによるSlackの買収交渉については11月25日にWall Street Journalが最初に報じていた。