建設会社に勤める営業マン、見本太郎さん(独身)は首をかしげている。

 年齢36歳。年収500万円超。身長は170センチで、体重70キロ。両親とともに都内の持家1戸建てで暮らしている。

 そろそろ結婚を、とあせりはじめ、昨年ころから合コンやパーティー、婚活サイトとあれこれ手を尽くし、出会いを探し始めた。なかには「おっ」という可愛い女性もいるにはいたが、なかなか交際にはつながらない。

 正社員で年収もそこそこ。容姿、学歴、性格などを見ても、取りたてて難があるわけでもない見本さん。

 いったい何が悪いというのだろうか――。

シミュレーションに見る
婚活女子たちの「標的」

 いまださかんな婚活ブーム。女性誌を開けば、婚活ワンピに婚活アクセ、彼の心をとりこにする婚活手料理などなど、婚活尽くしの特集が並んでいる。

 だが、そんな女性たちの熱意は、必ずしも見本太郎さんのような男性には向けられていないようだ。

 実際、厚生労働省・人口動態統計の最新の結果、平成21年4月の速報値を見ると、婚姻件数は6万1565件。昨年同月を2368件下回っている。

 たしかに昨年の婚姻率(人口千対)は5.8と前年の5.7を上回ったが、最近の勢いは今ひとつだ。平均的男性には向けられない婚活女子の情熱は、それだけ空回りしているといえる。

 では、彼女たちが狙い定める相手とは、いったいどんな男性なのか。

 結婚情報サービス大手、オーネットのシミュレーションによって、意外な事実が明らかとなった。

オーネットのシミュレーション体験画面。実際は、目立たないブースの中で行う

 オーネットはコンピュータによるデータマッチングにより、結婚相手を紹介する会社だ。4万8598人と、業界最大規模の会員数を擁する同社(ただし、自己都合・交際等により一時的に活動を休止中の会員を含む)。そのサービスの最大の特徴は、豊富なデータベースによる「検索力」である。