歴史的なインフレ高進を経て、米国人は現在、この3年間目にしてこなかったものを目にし始めている。デフレだ。  実際には、デフレ(物価の下落)は家電や家具、中古車などの商品におおむね限られている。大半のモノやサービスの価格が継続的に下落する、経済全般にわたるデフレは起こりそうにない。  しかしエコノミストたちは、モノの価格が一段と下落する公算が大きく、それによりインフレ率が米連邦準備制度理事会(FRB)の目標である2%の水準まで下がりやすくなるとみている。恐らく来年下半期にも2%に戻るだろうという。