頭皮を気にする男性写真はイメージです Photo:PIXTA

20代、30代の男性が、「自分はもともとおでこが広いタイプ」「最近セットがきまらない」と感じたら薄毛化を疑うべきだという。ヘアメイクアーティスト界のカリスマが、薄毛を予防する適切な頭皮と髪のケアを伝授する。本稿は、荒木尚子『男のロジカル美容75 「見た目」に絶対的な差がつく』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

全世代で「薄毛率」急上昇中!
シャンプー前は「髪のクレンジング」を

 近年、男性の薄毛の低年齢化が加速しています。長年男性の髪を実際見てきましたが、最近は20代でも薄毛の兆候があらわれている人が多いのです。

 20代、30代で「自分はもともとおでこが広いタイプだから」と思っている男性、すでに薄毛化が始まっているかもしれない、と疑ってください。なんとなくセットがきまらなくなってきたと感じたら、薄毛のサインです。

 薄毛の低年齢化の一番の理由はスマホやパソコン。毎日長時間目を酷使するようになったため、側頭筋がこり固まっている人が激増しているのです。

 側頭筋とは、こめかみ付近にある頭の筋肉。目を酷使するとこりやすい部分で、ここがこると、頭皮への血流が滞り、薄毛化につながるのです。ケア不足による頭皮の毛穴の詰まりも、元気な頭髪の生育をはばみます。

 薄毛は一歩でも早くケアを始めることが何より大切です。薬などの本気の治療まで手を出さずとも、頭皮や髪のケアを日々きちんとおこなっていれば、健康な髪を長く保っていけます。

 健康な髪を育てる条件は、「頭皮環境を良好に保つ」。仕事で出会うメンズたちに伝えてきたセルフケアの方法を、みなさんにもお教えします。

 ワックスなどの整髪剤は、毎日のシャンプーではなかなか落としきれません。そして、整髪剤が残ったままだと毛穴が詰まり、頭皮環境は悪化、薄毛を招く炎症を起こすことも。また髪表面に残留物が付着し続けると、ヘアセットも決まりづらい、パーマがきれいにかからないという事案も発生。

 それを防ぐのが、シャンプー前の髪のクレンジング。専用のアイテムを使うのもおすすめですが、シャンプーの前に油分を含むトリートメントを使うだけでもいい。まず髪と頭皮にブラシをかけ、油分を含むトリートメントかリンスを髪になじませると、整髪剤などの油分の汚れや皮脂が浮き上がり、その後のシャンプーでラクに落とせるのです。健康な頭皮環境を保て、ベタつきやにおいも防げます。

男の髪に毎日のトリートメントは不要
頭皮臭は「クレイパック」でカット

 薄毛のメンズにトリートメントは不要。髪のボリュームがなくなってしまいます!トリートメントは髪表面に膜を張って保湿したりツヤを出したりするアイテム。膜のせいで髪が重くなり、スタイリングしても立ち上がりづらくなってしまうのです。