国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は13日に閉幕したが、すべての参加者が納得するような合意には達しなかった。それにもかかわらずジョン・ケリー米大統領特使(気候変動担当)は、化石燃料からの「脱却」に約200カ国・地域が合意したことを受けて喜んでいる。合意の要点は、気候変動対策が何かを成し遂げているという西側諸国の幻想を壊さないことだった。中国と産油国は、化石燃料の「段階的廃止」に取り組むとする合意文書への署名を拒否した。しかし、ケリー氏や欧州の指導者たちは、COP28で各国が二酸化炭素(CO2)排出量削減という共通の目的を示したと主張した。彼らが合意した文書には、戦争を違法にした1928年締結のケロッグ・ブリアン条約(パリ不戦条約)が持っていた効力と掲げていた理想のすべてが含まれている。合意は「エネルギーシステムにおける化石燃料からの脱却を公正で秩序ある公平なやり方で進め、この重要な10年間で行動を加速させる」ことを求めた。