食品価格があまりにも高騰したため、キム・スヨンさん(32)はスーパーで不審な行動をするようになった。お気に入りのポテトチップスの袋を振って、軽くなったかどうかを確かめるのだ。ソウルに住む会社員のスヨンさんは「企業が食品の中身を気付かれないくらいわずかに減らすのは、ごまかしだと感じる」と話す。韓国当局は近く、スーパーの棚の前でスヨンさんを援護することになるだろう。インフレの影響緩和を目指す多くの国が、食品メーカーが値上げや内容量を減らすなどして消費者を欺かないよう、政治的圧力を駆使しようとしている。だが韓国はさらにその先を行っている。韓国では来年から、企業が値下げせずに食品の内容量を減らした場合、パッケージやウェブサイトで通知することが義務化される。順守を徹底させるため、価格を監視する専門部署を設置する。罰金の導入も検討している。
食品の「シュリンクフレーション」 韓国が対策強化
韓国、ステルス値上げをけん制 内容量が減った商品のパッケージに減らす前と後の量の明記を義務付けへ
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