ロシアの民間軍事会社ワグネルを率いるエフゲニー・プリゴジン氏は8月末、モスクワにある空港の駐機場で自身のビジネスジェット機「エンブラエル・レガシー600」に乗り、離陸前の安全確認が終わるのを待っていた。行き先はサンクトペテルブルクで、他に9人の搭乗者がいた。翼の下にひそかに小型の爆発物が設置されたが、客室内でそれに気付いた人はいなかった。
ジェット機はようやく離陸すると、およそ30分かけて高度約8500メートルまで上昇。そこで翼が吹き飛び、機体は墜落した。プリゴジン氏を含め、搭乗者10人全員が死亡した。