英語を話せるようになりたいけれど、効果的な学習法が見つからない。そんな多くの英語学習者から絶賛の声を集める本が『話す力が身につく5分間英単語』だ。カジュアルな会話からフォーマルな表現まで、数千に及ぶ例文を音声とともに掲載。実践的なスピーキング力やリスニング力を向上させることができる。著者は、英字新聞編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」まで丁寧に解説した。本稿では本書から特別に一部を抜粋して紹介する。
①(動)~に支払い義務がある、金を借りている
②(動)~に(…を与える)義務・義理を負っている
③(動)(owe A to Bの形で)AはBのおかげだ
owe の意味とニュアンスを覚えよう
oweは、I owe you 10 bucks.(あなたに10ドルの借りがある)というお金の債務について使うのが基本だが、それ以外にも I owe you lunch.(君にはランチをおごらないとな)や、You owe me an apology.(君は僕に謝ってもらわなければならない)など、幅広い文脈で使われる。
これらに共通している形を見ておこう。
oweは〈owe+人+X〉の形で使われて「(主語は)人にXを与える義務・義理を負っている」と理解しておくのがコツ。
こうすれば、どんなパターンで使われても理解することができる。
また、ここから転じたowe A to B(AはBのおかげた)という決まり文句についても取り上げる。
では、oweを使った例文を見てみよう。
①(動)~に支払い義務がある、金を借りている
Bobby owes me $500.
ボビーは私に500ドル借りている
◆ Bobby owes $500 to me. という語順も可能
How much do I owe you?
いくらですか?
◆ How much do I owe you?(直訳すると「あなたにいくらの借りがありますか?」)は支払い額を確認する際の決まり文句
How much do I owe you for the concert tickets?
コンサートのチケットでいくら払えばいい?
◆ 具体的に「何のことで借りがあるのか」を明示する場合はforを用いて表す。owe $1,000 on the car(車の支払いが1000ドル残っている)のように、特に何らかの「債務」を表す場合はonを使うこともある
Lisa owes more money than she can afford to pay.
リサは返せる以上のお金を借りている
◆ 〈owe+人+X〉の「人」(または「X」)は文脈上省略することも多い
②(動)~に(…を与える)義務・義理を負っている
Thanks for your help. I owe you a beer.
助けてくれてありがとう。君にはビールでもおごらないとな
I think Sadie owes us an explanation.
セイディーは私たちに説明する必要があると思う
I owe you an apology for acting like a jerk.
ばかみたいな振る舞いをしたことで、君に謝らないと
OK. I’ll let you have her. But you owe me big.
分かった、彼女はお前に譲るよ。でもこの借りは大きいぞ
◆ You owe me big. は「この借りは大きい」という決まり文句。bigの代わりにbig timeやa lotなども使われる
Thank you. I owe you one.
ありがとう。恩に着るよ
◆ I owe you one. は「恩に着る、君に借りができた」という決まり文句
③(動)(owe A to Bの形で)AはBのおかげだ
I owe my success to their help.
私が成功したのは彼らの助けのおかげだ
◆ 〈ミス防止〉③の意味ではowe their help my successの語順は誤り
I owe what I am to my parents.
今の私があるのは両親のおかげだ
My father owes his life to Dr. Willis.
ウィリス先生は父の命の恩人だ
◆ 直訳は「父の命はウィリス先生のおかげだ」
(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)