2020年に突然起きた新型コロナウイルスによる都市封鎖(ロックダウン)で、インドの労働者は都市部から農村部へと一斉に戻ることになった。インドが工業国へと発展する中で、多くの人はこの大移動が一時的なもので容易に反転すると考えていた。だがそうはならず、インドの農業労働者は過去4年間で約6000万人も増加している。この変化を後押しする要因の一つは、人々の胃袋を満たす食糧支援プログラムだ。コロナが国内の大部分で収束した昨年でさえ、インドの農場では労働者が1300万人増加した。同国のナレンドラ・モディ首相は食糧プログラムをあと5年間継続すると明らかにした。一方、インド全土で製造業の雇用は全く増えず、工場は人材確保に苦しんでいる。
インドが目指す製造業大国、支える労働者は農業へ
モディ政権の食糧政策が裏目、工場は慢性的人手不足に
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