現役東大生が教える「悪の受験ハック」推薦・AO入試を乗り切る超簡単なテクニックとは?Photo:PIXTA

大学入学者のほぼ半数が推薦・AO組の昨今、東大ですら推薦入試が実施されている。いまや学力面では偏差値55ほどでも東大に入れる時代に、青春の貴重な時間を勉強に大量投入する一般入試はナンセンス。現役東大生の筆者によれば、一般入試とは「才能も可能性も誇れるものもなく、頭が悪い人間が一発逆転を賭けて挑むもの」だという。推薦・AO入試突破のメソッドとは?【前編】
※本稿は、『ビジネスとしての東大受験 億を稼ぐ悪の受験ハック』(星海社新書)の一部を抜粋・編集したものです。

大学が求める学生像に
自分を合致させるテクニック

 そもそもAO入試とは、学校側が入学時に求めている学生像(これを、「アドミッションポリシー」と言います)に対して合致しているかどうかを基準に合否を決める、という入試方式のことです。推薦入試もアドミッションポリシーに合った学生を学校が推薦するという形態なので、大雑把に言ってしまえば同じようなものですね。

 ここに落とし穴があります。アドミッションポリシーって、たいてい、内容がないのです。どこの大学も、こんな感じです。

「この変化の激しい予測不可能な時代において」
「高い知識と教養をもとにした深い洞察力を持って」
「自ら主体的に学ぶ意欲があって」
「問題を解決する能力があり、社会に貢献できるような人材を」

 …どうでしょう。

 アドミッションポリシーを読んだところで、抽象的でぼんやりとした内容になっているので、「何をすればいいんだよ!」と頭を抱えてしまうのです。

 しかし、大学側には、これだけはアドミッションポリシーからわかってほしい、という能力が1つだけあるのです。それは、主体性です。自分で考えて行動する能力です。

 主体性、という言葉も抽象的でいろんな解釈のある言葉ですが、簡単に言えば「やりたいことがあるかどうか」です。推薦入試やAO入試で「やりたいことがある若者」を取りたい、というのが大学の願望なのです。ちょっと知識がなかったとしても、「主体性があれば、後から学んでくれるだろう」と好意的な解釈もしてくれます。だからとにかく、「自分はやりたいことがある」を連発していくことが重要なのです。

 ここで、超簡単に誰でも自分の意見を言っているかのように振る舞えるテクニックを紹介します。それは、『否定』です。人間は、何かを否定する時に、自分の意見を言えるようになるのです。

「強い意見」というのは「何か今の現状に対する否定」と同義だと言っていいです。「こういうことはやめるべきだ」「こういうことで苦しんでいる人もいるんだ」と、何かを否定する時にこそ、その人の人格が出てきて、その人の意見が顔を出すのです。

 学問や社会の進歩というのも、基本的には否定からスタートすることが多いです。「遠隔地同士で連絡が取り合えない今の世の中はダメだ!」という熱量がモールス信号を生んで携帯電話を生みました。「今の世の中はお年寄りや障害者に対する配慮が足りない」という否定からバリアフリーが生まれました。今の世の中を否定するところから、新しい物事というのは生まれるのです。