頭の回転が速い人はどう伝える?

 では、頭の回転が速い人は、こういったときどうするのかといったら次のように伝えます。

「これからは新しい営業方法に転換していくべきです。理由としては顧客からのニーズの高まりを強く感じるからです。顧客の話を聞く限り、ちゃんとニーズに対応できているところは多くありません。この話を顧客がしてくれたのも期待の現れだと思います」

 どうでしょうか。もしかしたら少し硬いように感じられるかも知れないですが、ツッコミどころもないように思うのではないでしょうか。

 このことからもわかる通り、大抵の場合、人は意見そのものを思い立った理由をうまく伝えられていません。そのため、どんなに正しいことを言っても「それって君がそう思ってるだけでしょ?」と簡単に否定されてしまうのです。

 大事なのは思ったことに加えて、理由と今がベストタイミングであることを伝えることです。特にタイミングが不足すると、「いいアイデアだけど、今度でいいよね」と言われてしまうので要注意です。

 せっかく皆さんが一生懸命頭を使って考えたことが、なんとなく否定されてしまってはもったいないですから頭の片隅に入れておいていただけると幸いです。