小売業者の代わりに返品を処理する企業で従業員が箱を開けると、購入されたテレビではなくレンガが詰まっていた。全額返金を求める顧客が返送してきたブランド品とされる商品が、偽造品だったこともある。物流の専門家によると、これは返品率の上昇に伴って深刻化している小売業界の問題の一端だ。不正な返品が増えており、盗難品や偽の領収書が送られてくることもあると業者は話す。全米小売業協会(NRF)は、国内の2023年の不正返品は1000億ドル(約14兆5000億円)余りに相当すると試算。これは返品全体の約13.7%に当たり、20年の2倍強だという。ただし、NRFは23年に算出方法を変更し、ソフトウエア会社アプリス・リテールの返品データが加味されるようになった。
返品詐欺が米で急増 箱いっぱいのレンガや盗難品も
米国の2023年の不正返品は1000億ドル超相当、20年から急増
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