新年を迎え、製薬大手が多くの医薬品の定価を引き上げている。デンマークのノボノルディスクの糖尿病治療薬「オゼンピック」や米イーライリリーの糖尿病治療薬「マンジャロ」をはじめ、広く使用されている数十種類の医薬品も値上げの対象となっている。医薬品価格の調査を行う非営利団体46ブルックリン・リサーチがウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に提供したデータ分析によると、ノボノルディスクやイーライリリーなどの製薬各社は1月前半に計775品目の先発医薬品(新薬)の定価を引き上げた。同団体によると、各社の値上げ率の中央値は4.5%だが、なかには10%以上値上げしたものある。この中央値は昨年12月のインフレ率を上回る水準だ。12月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.4%上昇だった。