マルチタスクは集中力を奪ってしまう

 対して、優秀な人は仕事を同時進行で進めることはありません。必ず目の前のことを全力で終わらせてから次の仕事に取り組むのです。そうすることで、仕事の効率はぐんと上がります。

「あれもしなければ」「これもしなければ」と考えるのは本来使いたい頭の容量を無駄なことに使っていることにほかなりません。本来であれば目の前のことに100パーセントに臨めるはずが、頭の片隅に気になることがあったらどうでしょうか。その集中力は90パーセント、80パーセントとどんどん下がっていくでしょう。

 これは、私のいるお笑いの世界でも同じです。よく、漫才もコントもできるコンビがいますが、あれは、同時に芸を磨いているわけではなく、まずはどちらかを限界まで磨いて、それを応用させているのです。

 最初から漫才とコントを同時に磨いていこうとして成功しているコンビはいません。大事なのは、常に目の前のことに取り組むことなのです。

 ちょっとした意識で変えていることですので、ぜひ頭の片隅に入れておいていただけますと幸いです。

【訂正】記事初出時より誤字があったため、以下のように修正しました。本文1ページ目「頭が困難した経験を持っている人もいるのではないでしょうか。」に関しまして、正しくは「頭が混乱した経験を持っている人もいるのではないでしょうか。」です。読者の皆様にお詫びいたします。(24年1月26日16:00 書籍オンライン編集部)