自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。(初出:2023年3月27日)

頭のいい人が「雑談」で「自分から話す」理由【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

会話のボールの一投目は必ず自分で投げる

雑談では「会話のボールの一投目は自分が投げる」という意識を持ってください。

あなたが投げたボールに対して、相手が返すリアクションには情報がたくさん詰まっているからです。

たとえば先日、採用面接がありました。私が面接官となって応募者に会ったのですが、相手は非常に緊張していて、目も合わせてくれません。

この状態のまま、「自己PRをお願いします」と面接を進めても、こちらが求める情報は引き出せないでしょう。

だから、私はあえて自分から冗談を投げました。

「ゆっくり準備して構いませんよ。その間にTikTokの動画を撮ってるんで!

「え、いまから動画撮ってくるんですか?」

「いやいや、冗談です

「あー、冗談ですか! 実は私もTikTokやっているんです

このアイスブレイクは相手の緊張をほぐすだけではなく、相手のキャラクターを把握するのにも役立ちました。

まじめな性格ですが、「TikTokをやっている」と自分のことも話してくれたので会話のボールを投げ返すタイプだとわかったのです。

もちろん、面接で相手のストレス耐性を見るなどの目的がある場合は、緊張した状態の相手に直接質問を投げたほうがいいケースもあります。

あくまで、目的に合わせて投げるボールを選んでください。

相手の情報を把握して完璧なコミュニケーションを取るためにも、リアクションを試すボールは先手を取って自分から投げてみましょう。

(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)