自分の考えていることが、うまく人に伝えられない」「人とコミュニケーションをとることに、苦手意識がある」と悩む方は多くいます。しかし、その悩みこそ「相手とよい関係を築き、人を動かす」ための第1歩に変えられるのです。『超完璧な伝え方』の著者、4代目バチェラー・黄皓氏による「誰とでもスマートに人間関係を築く」ための簡単なテクニックを紹介します。

「人間関係がうまい人」が「雑談」で必ず話すネタPhoto: Adobe Stock

雑談で「相手を探る罠」をしかける

次は、雑談(アイスブレイク)のテクニックを紹介します。

一般的に雑談では「何を喋ってもいい」という風潮があるので、相手も許容範囲が広くなりがちです。

そこで天気の話をしたほうがいいのか。趣味の話をしたほうがいいのか。あるいは、時事的な話をすればいいのでしょうか。何でもありなので、迷ってしまいますよね。

まじめな話をしてもいいのですが、雑談は相手を探る「罠」をしかける絶好のチャンスです。

そして、罠とは「冗談」を言うことです。

冗談に対する相手のリアクションで「この人にはどの程度まで砕けて接するべきか」を判断することができます。

あくまで冗談というところがポイントです。

もし相手が反応に困ったり、返事に詰まったり、あるいはこちらにとって予想外の言葉が返ってきたとしても「すみません、冗談でした!」と言って引っ込めることができるからです。

そして、雑談のうちに冗談を1回言ってみることが大事です。

雑談が終わったあとに冗談を言ってしまうと、ビジネスの空気を壊してしまい印象が悪くなる可能性もあります。

冗談を言うときに「相手を笑わせよう」「場を温めよう」と考える必要はありません。

目的はあくまで相手のタイプを把握することです。「リトマス紙」として冗談を使ってください。

たとえば大学教授と喋るときは、「カジュアルにふざけて喋るわけにはいかない」と当然思いますよね。ただ、それは一つの先入観にすぎず、実際はどういった人なのかはテストしなければわからないわけです。

冗談が通じる相手であれば、砕けて話したほうが相手も話しやすいかもしれません。

(黄皓著『超完璧な伝え方』から一部を抜粋・改変したものです)