
成功体験をもつ人は
「Goodの罠」にハマりやすい
未知の分野に挑戦して、成功した体験によって自信を持ち、自己肯定感を高めることは、経営者として大事なことです。ただし、あまりに成功体験に酔ってしまうと、人は傲慢(ごうまん)になり、弊害の方が大きくなります。

小宮コンサルタンツ代表
例えば、会社経営がそこそこに成功すると、周囲がちやほやしてくれるでしょう。地域によっては名士という肩書が手に入り、自分が偉くなったように感じます。自由に使えるお金も増えるので、比較的ぜいたくな暮らしも楽しめるようになります。しかし、その環境に満足してしまうと、経営者自身のレベルアップは望めせん。
社外での活動や遊びにうつつを抜かす経営者の姿を見た社員たちの向上心も薄れ、会社の成長が止まってしまいます。
『ビジョナリー・カンパニー(2)飛躍の法則』(ジム・コリンズ著)の冒頭にある言葉「良好(Good)は偉大(Great)の敵である」が示すように、良好で満足してしまうと、偉大にはなれないのです。これが、Goodの罠です。