ネイティブの子どもが英語を獲得する10のステップとはネイティブの子どもが英語を獲得する10のステップとは(写真はイメージです) Photo:PIXTA

英語のネイティブも、はじめからペラペラだったわけではありません。子どもが言葉を獲得するにはまず、「伝える」「尋ねる」「答える」という3大機能が必要だと晴山陽一さんはいいます。晴山さんの著書『ネイティブの子どもがやっている!ステップ英会話』(青春出版社)から、ネイティブの子どもが言葉を獲得するステップとはどんな方法なのか。また例文を抜粋してご紹介します。

ネイティブはいつネイティブになるのか?

 この質問に対する正しい答えは、「ネイティブは生まれたときからネイティブさ」というものでしょう。もっと言えば、「生まれる前からネイティブ」と言ったほうが正しいかもしれません。お母さんのお腹の中にいるときから、四六時中、英語のリズムを聞いているわけですから。

 J・C・ピアスというアメリカの学者が書いた育児法の名著MAGICAL CHILD(邦訳は『マジカル・チャイルド育児法』日本教文社刊)によると、子どもの発達は、だいたい次のような過程を経るそうです。

 まず、(1)母親の胎内にいる時期。
 次に、(2)誕生後、母親との絶対的な「一対一」の関係にある時期。
 次に、(3)次第に母親との絶対的な関係を超えて、周囲のものに視野が広がる時期。
 そして、(4)母なる地球の存在に気づく時期。

 ピアスの考え方は明快です。母親の外側に、家族がいる。家族の外側に社会がある。社会の外側に国家がある、国家の外側に地球がある。地球の外側に宇宙がある。

 子どもは、母親との絶対的な関係から離れ、その代償として、やがて地球や宇宙と関係を結ぶようになる。これが、ピアスが子育てを「マジック」と呼んだ理由です。