過去と未来をつなぐ
「コネクティング・ザ・ドッツ」
あらためて僕が紹介するまでもないとは思いますが、「ハングリーであれ、愚かであれ」というフレーズで有名な故スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチがあります。
実はこのスピーチは、「コネクティング・ザ・ドッツ」(点と点をつなげる)というエピソードから始まります。ジョブズが学生当時どう役立つのかわからず、自分の興味のあるままに学んだカリグラフィの授業が、後のマッキントッシュの特性を生み出したという話です。
「先を見て点をつなげることはできない。できるのは過去を振り返って、点をつなげることだけだ。だから将来、その点がつながることを信じなければならない。直感や運命、人生、カルマ、何でもいいからそれを信じること。点がつながって道となることを信じることで心に確信を持てる。たとえ人と違う道を歩むことになっても、信じることだ」
先回りして点(ドッツ)と点をつなげていくことは、預言者や占い師にでもならなければ不可能です。最初は些細な「予感」のようなものしかなくても、その予感を信じることが重要だとジョブズは語っています。
これは、今後のライフデザインで極めて重要な視点だと思います。プランニングや未来予測、試算、逆算などに時間とお金をかけすぎることより、今自分が集中すべきことに集中してまず動くことだ、いつかその点と点がつながったことを振り返るときがくるのだと、ジョブズは言っているような気がします。