
*本記事は弁護士ドットコムニュースからの転載です。
4月から第一東京弁護士会の副会長に就任する橘真理夫弁護士(67期)は、今年がキャリア10年目。大規模単位会では珍しい「若手副会長」だ。
ただし、年齢は65歳で新執行部最年長。もともとは外資金融大手のメリルリンチやモルガン・スタンレーの上級役員で、ロースクールを経て55歳で弁護士になった。
弁護士として専門にするのは経済法ではなく、まったく畑違いの障害者の刑事弁護。被疑者・被告人を適切な病院や施設などにつなぐことで、再犯を防ぐことも仕事にしている。
「犯罪を繰り返す人の中には、障害や病気が影響している人もいます。実際に効果がある治療法もあるのですが、刑務所に入れるだけだと、再犯で出たり入ったりを繰り返すことになりかねず、本人にも社会にもよくありません」(橘弁護士)
自称「金権派」だった金融エリートは、なぜ「人権派」の道を歩むようになったのだろうか。