激変!3大士業の仕事&稼ぎ方 弁護士 会計士 税理士#5Photo:Katsumi Murouchi/gettyimages

弁護士の中でも、飛び切りの優秀層が集う四大法律事務所。そのアソシエート弁護士に対して行った「エンゲージメント調査」を初公開する。稼働時間、業務内容、報酬(給与)、パートナーへの昇進についての四つの質問の集計結果から、四大の内実が見えてきた。特集『激変!3大士業の仕事&稼ぎ方』(全12回)の#5では、他の大手法律事務所を含め、ベールに包まれたエリート集団を大解剖する。(ダイヤモンド編集部副編集長 片田江康男)

ベールに包まれた四大法律事務所
満足度、給与、学歴、就活の実態は?

 数ある国家資格の中でも最難関とされ、健全な民主主義の発展に欠かせない士業。それが弁護士だ。

 2023年3月末で弁護士数は4万4916人。06年に新司法試験が導入されて以来、急増している。当初は苦労して弁護士になったにもかかわらず、人数急増のあおりを受け思うように仕事が取れず、一般的な会社員の年収よりも稼げない弁護士の存在が話題になった。

 そんな“食えない弁護士”がいる一方で、1年目の年収が最低でも1000万円を超える弁護士たちもいる。それが四大法律事務所をはじめとした、大企業の法務を担う大手法律事務所だ。

 とりわけ四大法律事務所(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業、森・濱田松本法律事務所、長島・大野・常松法律事務所)には、司法試験をトップクラスの成績で合格した、超エリートたちが集う。

 だが、四大の内情は意外なほど分かっていない。株式会社でもないため、開示されている情報も極めて少ない。

 厚いベールに包まれた四大には、一体どのような人が集まっているのか。学歴や年収はどうなっているのか。ダイヤモンド編集部では、23年に四大の若手弁護士であるアソシエートを対象に行われた「エンゲージメント調査」の結果などを参考に、四大の大解剖を試みた。次ページでその内容をお届けする。