米アルファベット傘下のグーグルは人工知能(AI)関連コストを抑制するため、動画投稿サイト、YouTube(ユーチューブ)の広告からビッグデータ分析まで、あらゆるタスクに対応する半導体チップとハードウエアの自社開発を強化している。英アームの半導体設計を採用したグーグルの新CPU(中央演算処理装置)「Axion(アクシオン)」は、カスタム半導体の自社開発という10年余り前からの取り組みを引き継ぐもの。2022年終盤の生成AI「チャットGPT」の発表でAI競争ののろしが上がってから、グーグルはこの戦略をますます重視している。グーグルがCPUを社内で開発して外部業者への依存を減らし、インテルやエヌビディアといった長年のパートナーに対抗できると、アナリストらはみている。一方、グーグル関係者はこれを競争関係とはみなしていない。