トゥーソン在住のミーガン・クアトルバウムさん(28)は、アリゾナ州最高裁判所が州内で人工妊娠中絶をほぼ全面的に禁止する判決を下したことに恐怖を覚え、11月の選挙で民主党を勝たせるためにボランティアをするつもりだ。「本当に利己的でばかげた判決だ」。医療業界で働き、無所属として有権者登録しているクアトルバウムさんは話す。「これは間違いなく私の投票の仕方に影響を与えるだろう」アリゾナ州最高裁は9日、中絶を全面的に禁止する160年前の州法の効力を認める判断を下した。これは、全米有数の国政選挙の激戦地で政争に火を付け、同州は今や事実上、中絶を巡る政治の爆心地となっている。この問題には予測不能な上院選、接戦の下院2議席、大統領選挙人11人の命運がかかっており、同州は全米で最も注目される州の一つになるだろう。