携帯電話会社で働くラトーニャ・マリンズモブリーさん(53)は、米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)のアリゾナ・カージナルスのグッズを求めてネットサーフィンをしていたとき、極端なディスカウントで知られる中国系オンライン市場アプリ「Temu(テム)」の広告を偶然見つけた。その安い値段が信じられなかった。近頃は、Temuと「浮気をしている」と冗談を言っている。よく買うのは衣類で、娘用には聖書の引用文が書かれたTシャツを購入した。ついにはサングラス会社を立ち上げ、Temuから3ドルで仕入れた商品を15ドル前後で販売している。だが、娘のアンジェリン・モブリーさん(19)には不評だ。アンジェリンさんは最近、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」で動画を作成し、その中で視聴者に対してTemuアプリを自分の母親から、実際にはどんな母親からも「即座に。なるべく早く」取り上げてほしいと懇願した。この動画は共感を呼んだ。ある人は「私の母は同じスパチュラ(へら)を57個買った。0.03ドル(約4.6円)だったから」とアンジェリンさんに同情するコメントを投稿した。
Temuの格安商品、新たな世代間分断を生む
急成長する中国系アプリに夢中な米国の中高年者、子どもたちには不評
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