かつてニューヨーク市の造船の中心地だったブルックリン・ネイビー・ヤードで、スタートアップのナノトロニクスは次世代型の半導体製造施設の計画を進めている。ナノトロニクスの目標の中核を占めているのは、人工知能(AI)搭載ソフトウエアを組み込んだモジュール型の半導体製造施設だ。どこにでも輸送して現地で組み立てることができるこの施設を同社は「キューブファブ」と呼んでいる。キューブファブは組み立て開始から1年以内に稼働することが可能で、実質的にどこでも半導体を作れるという。ナノトロニクスは今年、中東の顧客に初のキューブファブを出荷する予定で、2025年までの稼働を目指している。同社はこれまでに、ピーター・ティール氏率いるファウンダーズファンドや、インテル共同創業者の故ゴードン・ムーア氏などの投資家から約1億6200万ドル(約248億円)を調達した。
半導体のプレハブ式工場、米新興企業の野望
米ナノトロニクスが手掛けるモジュール型の小型半導体工場は、どこにでも運べるように設計されている
有料会員限定
あなたにおすすめ