【週末ランチに】予約のとれないイタリア料理店シェフが教える「必食まかない」ベスト1
「もっと気軽に料理できるようになりたい」「お店のパスタに近づくコツを知りたい」「できるだけ手間も時間をかけずに、自炊で節約したい」。そんな人にぴったりのレシピ本が『プロの味が最速でつくれる! 落合式イタリアン』。少ない材料で作れる/時短/ボリューム満点と3拍子そろったイタリア料理こそ、自炊の突破口だと提案している。本書は、料理人人生60年のイタリア料理の伝説シェフ・落合務氏の集大成にして入門レシピ本。第一線のプロとして、ときに家庭人として、同じ料理を何度も作ってきた百戦錬磨のコツを教わります。
世界一さわやかなチャーハンを作ろう
「ラ・ベットラ」でも「グラナータ」でも、ユニークなまかない飯がたくさん生まれました。イタリアンを基本に、残った材料を上手に使って、短時間で作れて、ご飯をしっかり食べられるものが多いのが特徴。
残りご飯と玉ねぎでイタリアンなチャーハンが作れます。レモンを搾って、仕上げにバターとパルミジャーノを加えるから、チャーハンでもイタリアンな味わいなんです。週末のランチに、リモートワークのお昼ごはんに、こんなの作って食べたら気分がいいでしょ。
まかないレシピ「イタリアンチャーハン白」
材料(1人分)
自家製サルシッチャ(※下記)…100g
玉ねぎ…1/4個 ⇒粗みじんに切る
マッシュルーム…2個 ⇒縦半分に切って3mm幅に切る
卵…1個 ⇒溶きほぐす
ご飯…1人分
レモン…1/2個
オリーブオイル…大さじ1強
バター…5g
塩、こしょう…各適量
パルミジャーノチーズ…大さじ1
イタリアンパセリ(好みで)…適宜
【自家製サルシッチャの作り方】
豚ひき肉(あれば粗びきがおすすめ)…400g
にんにく…1かけ
ローズマリー…少々 ⇒枝からしごく
赤唐辛子…1/3本
オリーブオイル…少々
塩…少々
こしょう…少々
1 まな板の上にオリーブオイルを少したらしてのばし、にんにく、ローズマリー、赤唐辛子をのせる。包丁で叩いて細かいみじん切りにする。
2 豚肉をボウルに入れ、塩、こしょう、1を加えてこねる。ラップできっちり包めば、冷蔵で3,4日保存できる。
作り方
1 具材を炒める
フライパンにオリーブオイル大さじ1、玉ねぎを入れて強めの中火で炒める。玉ねぎがしんなりしたらマッシュルームを入れ、サルシッチャを手で小さくちぎりながら入れる。
2 ご飯を加えて炒める
サルシッチャに火が通ったら、卵を入れて全体を混ぜる。ご飯を加え、オリーブオイル少々を足して強火で炒める。塩少々で味つけする。
3 仕上げる
こしょうをふり、レモンを搾りかけ、塩で味をととのえる。火を止めてチーズとバターを入れてひと混ぜし、余熱でバターを溶かす。皿に盛り、好みでイタリアンパセリを添える。
(本稿は書籍『プロの味が最速でつくれる! 落合式イタリアン』の一部抜粋・編集したものです)
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\読者から大反響の声、続々/
「テレビで見たパスタが普通の材料で簡単に美味しそうだったので、まず書店で中身をチェックした。継続して作れそうだったので購入しました。からだによくて、早くかんたんにできて、何しろおいしい。本当にその通りでした。家族の評判も良かったです」(50代女性)
「落合シェフの料理が簡略化されているというのはどういうことなのかとても気になり購入。確かに簡単でおいしそうだったので、全卵で作れるカルボナーラを実際に作ってみたら、今まで作った中で一番おいしいカルボナーラになった」(60代男性)
落合 務(おちあい・つとむ)
「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」オーナー
1947年生まれ。17歳で料理の道に進む。19歳でホテルニューオータニに移りフランス料理を学び、その後洋食レストラン「トップス」へ。28歳のときにフランス旅行の帰路でイタリア料理の素晴らしさを知り、その後2年8か月間、イタリア各地で修業。日本に帰国後、1982年に東京・赤坂のイタリア料理店「グラナータ」の料理長に就任。1997年7月に東京・銀座で「LA BETTOLA da Ochiai」をオープン。たちまち予約の取れないレストランとなり、日本イタリア料理界の先駆者として知られるようになる。イタリアから「カヴァリエーレ章(勲三等)」「イタリア連帯の星」勲章(OSSI)などを受章。平成25年度「卓越した技能者(現代の名工)」、令和2年「黄綬褒章」受章。現・日本イタリア料理協会名誉会長。
シェフ・落合務からのメッセージ
料理が苦手、料理なんて作りたくない……っていう人も、世の中にいていいと思うんです。料理を作るのが嫌なら、無理に作らないで、レストランに行ったほうがいい。そのほうが食材の無駄も出ないし、後片づけをする必要もないし、第一、僕ら料理人もありがたい。
でも、料理を作ってみるのも面白いぜ、とも僕は言いたいんです。自分が何かを創造できるってすてきだし、自分の作ったものを人が食べて、お腹が満ちて笑顔になってくれたら、こんなに幸せなことはないです。
最初から上手にできる人なんていないんですよ。野球の選手だって、将棋の棋士だって誰だってそう。練習したり、場数を踏んだりして、上手になっていく。だから料理も最初は失敗したとしても、あきらめないでほしい。あきらめないで、作り続けてほしい。そうすれば必ずうまく作れるようになります。
食は、筋が通っているからいいんです。筋を通さないと、おいしい料理は作れません。野菜は繊維に沿って切るとか、パスタは必ず沸騰したお湯でゆでるとか、それをしなければいけない「筋」っていうのがある。その筋さえ通せば、必ずうまくいく。
人生もそうでしょう。筋を通すかどうか。筋を通さないで「ま、いっか」でいい加減なことをしていると、僕は何事もうまくいかないと思う。
時々「昔とレシピが違っている」と言われることがあります。同じ料理でもレシピがちょっと違っている、って。当たり前です。「こうやって作ったほうがうまくいく」「こんな食材が出てきたから、こっちを使ったほうがいい」って、料理人は毎日進化しているんだから。みなさんによりおいしい料理を食べてほしい。みなさんによりおいしく作ってもらいたい。そういう気持ちがあるからこそ、進化しているわけです。それもまた、世の中に対して筋を通すということです。
だから、料理も生きるのも、シンプルでいいんだと思う。食べる人のこと(自分だっていい)を考えて、楽しみながら一所懸命やる。今度はもうちょっとうまくやろうと思って、やり続ける。料理を通して僕がみなさんに伝えられるのは、そんなことなんだろうな、って思います。
1章 僕の人生ベスト
落合式イタリアンの原点!
1位 思い出の野菜パスタ
2位 ディアボラチキン
3位 和風バーニャカウダ
4位 スペアリブの煮込み
5位 トマトの冷製パスタ
6位 シンプルリゾット
7位 レモンバターのピカタ
8位 落合式タルタル
9位 たっぷり野菜のミネストローネ
10位 落合式ティラミス
2章 最高のパスタ
何度作っても絶対においしい
パスタの基本
すりごまのアーリオ・オーリオ
かんたんボンゴレ
ひとりぶんジェノヴェーゼ
トマトジュースの濃厚パスタ
ボスカイオーラ
アマトリチャーナ
もちのクリームパスタ
うに風トマトクリームパスタ
全卵カルボナーラ
落合式ナポリタン
かんたんボロネーゼ
焦がしバターの明太パスタ
3章 イタリアンおかず
いつもの食卓を格上げする!
イタリアンカツレツ
落合式サラダチキン
親子フリッタータ
ストラチェッティ
自家製サルシッチャ
ボルベッティ
イタリアンハンバーグ
豚のタリアータ
ベーコンとなすのカポナータ
ボリート
4章 まかない飯
ぱぱっと作れてうまい
ラ・ベットラのトマトカレー
もちベシャメルのグラタン
イタリアンチャーハン白
イタリアンチャーハン赤
ピッツァイオーラごはん
カチャトラ丼
5章 副菜一皿
野菜ぎらいの僕が大好きな味
なすとズッキーニのアーリオ・オーリオ
ブロッコリーのアーリオ・オーリオ
ゆでズッキーニ
落合式ポテサラ
玉ねぎのビネガー炒め
なすのハーブマリネ
トマトマリネのカプレーゼ
目玉焼きのせオムレツ
いかと玉ねぎのフリット
豆とパスタのどろどろスープ
チーズポテトフォンデュ
焼きパプリカのマリネ
イタリアンピクルス
6章 ドルチェ
幸せな食後を約束する
レモンティラミス
パンナコッタ
プリン
落合式モンブラン
プルーンの赤ワイン煮
本書のポイント
◎3STEPの工程写真たっぷり掲載で、わかりやすい!
◎パスタ=1人分の分量レシピで汎用性抜群
◎おかずや副菜など、家族ごはんにも最適!!
◎落合シェフのイタリア修業時代コラム