ロシアが発射するミサイルをウクライナが迎撃する比率が、これまでより大幅に低下している。ウクライナの防空能力に陰りが見える一方で、ロシアは無人機(ドローン)やミサイルによる攻撃を拡大し、弾道ミサイルなどの迎撃しにくい兵器を増やしている。西側から供与された地上配備型迎撃ミサイルシステム「パトリオット」はこのような攻撃に対する最大の防御手段だが、ウクライナでは同システムの弾薬も底をつきかけている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がウクライナ空軍司令部の日次(にちじ)データを分析したところ、ウクライナは直近6カ月にロシアのミサイルを約46%迎撃し、それ以前の6カ月の73%から低下した。先月には迎撃率が30%に落ち込んだ。より撃墜しやすい長距離ドローン「シャヘド」の迎撃率は、直近6カ月に1ポイント低下し、82%となった。