「K-POPの歌詞の意味がわかるようになりたい」「アイドルが話していることを少しでも聞き取りたい」「韓国旅行に行くので、その前に少しでも韓国語を覚えたい」。そんな人におすすめなのが『ゼロからわかる! 楽しく続けられる! 韓国語1年生』(ハングルノート加藤著)だ。「こんな本がほしかった!」「本当にゼロからわかる、初心者におすすめの1冊」「コスパ最強本」と話題になっている。著者は月間最高180万PVの韓国語ブログ「ハングルノート」の管理人で、韓国旅行情報のYouTuberとして活躍するハングルノート加藤氏。今回は本書の発売を記念して、本文から一部抜粋・再編集して紹介する。
多くの人が挫折するポイントとは?
韓国語の勉強する人が挫折するポイントはどこか?
個人的に挫折ランキング1位と言っても過言ではないのが、「韓国語の発音」です。
それくらい本当に難しく、韓国語の勉強をあきらめてしまうポイントの1つです。
「現地の人に言っても伝わらなかった」
「発音がうまくできずにあきらめた」
そんな話をたくさん聞いてきました。
僕自身も何度心を折られたことかわからないくらい、言葉が伝わらない経験をしています。
韓国語の発音がなぜこんなにも難しいかというと、日本語にはない発音があるからです。
韓国語の「ン」の発音は3つ!?
ふだん使ったことのないのどの使い方、舌の使い方、唇の使い方などがあるため、ネイティブのように話すことは至難の業です。
たとえば日本語の「ン」の発音は1つですが、韓国語の「ン」の発音は3つあると言われています。
次の図を見てください。
日本語でどれも「ナン」と読む韓国語の文字「난」と「낭」と「남」。
1つ目の「난(nan)」は舌を上の歯の裏に当てて「ン」と発音します。
2つ目の「낭(naŋ)」は舌は動かさず口を開けたまま発音する「ン」です。
3つ目の「남(nam)」は口を閉じて「ム」と発音しますが、口を閉じているので「ン」に聞こえます。
この3つの韓国語の「ン」の音は、日本人にはどれも同じ「ン」の音に聞こえてしまうため、発音もうまくできないのです。
「聞き取る力」を身につけるかんたんなコツとは?
韓国語を発音する前にとても重要なことがあります。
それは「耳をつくること」です。
韓国語の音をたくさん聞いて、どの音がどのハングル文字の音なのかを聞き取れるようになることが重要です。
僕の場合、一番はじめに立ちはだかった壁が「聞き取り」でした。
はじめて韓国に旅行に行ったときに、コンビニで会計をすませ、お店を出ようとしたときに、店員さんが「アンニョンハセヨ」と言ったように聞こえたことがありました。
「アンニョンハセヨ」は韓国語で「こんにちは」という挨拶の意味。
韓国はお店を出るときに「こんにちは」という文化なのかと思いましたが、ちがいました。
店員さんはお別れの挨拶「アンニョンイ カセヨ(さようなら)」と言っていたのにもかかわらず、僕は出会ったときの挨拶「アンニョンハセヨ(こんにちは)」と聞き取ってしまっていたのです。
日本語の文字で見ればまったくちがう言葉を言っているとわかるのですが、ネイティブの韓国語を聞き取るのは難しいです。
聞き取りのポイントは、「意味を理解できる韓国語を何度も聞くこと」です。
聞き取りができるようになると、発音もうまくなっていきます。