ニューカレドニアの暴動、背景に「ニッケル闘争」Photo:NurPhoto/gettyimages

【パリ】ニューカレドニアで先週、暴動が広がる前、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、この遠く離れた領土とそこに大量に埋蔵されているニッケルを、クリーンエネルギー移行のための原材料を確保し、電気自動車(EV)製造で中国に対抗するフランスの取り組みの中心に据えることを目指していた。

 この計画は、フランスからの独立を目指し、同国に従うことを拒否している現地の強硬な政治運動に直面している。

 暴動が発生したのは、ニューカレドニアの非先住民の投票権を拡大し、先住民カナクの影響力を低下させる内容の法案がフランスの議会で可決された後のことだった。独立支持派は、未加工ニッケルの輸出制限を撤廃し、欧州のEV用電池工場向けの出荷を優先するというフランスの提案にも抵抗している。