ドナルド・トランプ前米大統領が不倫の口止め料を巡って事業記録を改ざんしたとして起訴された裁判は、12人の陪審員が34件の罪状全てで有罪とする評決を下した。事態はさらなる未知の領域へと突入する。大統領経験者として米国史上初めて刑事事件で起訴されたトランプ氏は、重罪で有罪評決を受けた史上初の大統領経験者となった。次の大きな疑問は、量刑がどうなるか、そしてトランプ氏が控訴審で評決を覆せるかどうかだ。今後の考え得る道筋を見てみよう。トランプ氏に実刑判決が下される可能性はあるものの、その可能性は低い。同氏の重罪には最高4年の禁錮刑が科される可能性があり、この裁判を管轄するフアン・メルシャン判事には、さらに厳しい刑罰を科す幅広い裁量権がある。