中国のパンダ外交が突然、それほど平和的に見えなくなった。中国政府は韓国から最近返還された4歳の雌パンダ、「フーバオ(福宝)」を虐待しているとして非難の的になっている。フーバオは韓国でスター歌手並みの人気があり、関連商品が売られオンラインのファンクラブが存在するほか、誕生日を祝う屋外掲示板も設置されている。パンダを巡って起きた異例の反発は、中国のソフトパワーに関する数少ない強力なツールの威力を脅かすものだ。中国が他国との関係において微妙なかじ取りを迫られる中で、フーバオ問題は発生した。中国は貿易面の対立や台湾周辺での軍事的活動の活発化、またウクライナを侵攻したロシアへの支援などを巡り、米国などとの間で亀裂が深まっている。