どうしても言い返したい場合は、内心嫌みで返す程度に留める

 さて、ここで全く心を揺さぶられずに、噂話や陰口に強くなれる方法なんて、果たしてあるのでしょうか? はい。その方法はあります。

 それは、「何を言われても聞き流す」、それだけです。

 何を言われてもスルーするという鋼の心を意識するだけで、あなたに響く悪口はこの世から消え、あなたは噂話や陰口からなんのダメージも受けなくなります。

 しかし、どうしても言い返したいと思う場合は、内心嫌みで返す程度に留めましょう。

 太っている/痩せている=「へえ! あなたは他人を容姿だけで判断する人なんだね。世界が狭まってしまわないか心配しちゃうな…」

 見た目がキレイ/不細工=「へえ! あなたは他人を…(以下上記と同じ)」

 性格が悪い=「人に悪口や陰口を言っているあなたには、悪さはかなわないですよ!」

 家が金持ち/貧乏=「この世の価値の全てが金銭だと思っている、そんなあなたの心は凄い貧困問題を抱えているんですね」

 身分の高い/低い=「そんなことをいちいち比較しながらずっと1日過ごしているなんて疲れませんか?」

 頭が良い/悪い=「人の賢さについて自分の尺度で話すのは、頭がよいことなんでしょうか」

 【Point】
 
何を言われてもスルーするという鋼の心を意識するだけで、あなたへの悪口はこの世から消える。​

バク@精神科医
元内科の精神科専門医
中高生時代イジメにあうが親や学校からの理解はなく、行く場所の確保を模索するうちにスクールカウンセラーの存在を知り、カウンセラーの道を志し文系に進学する。しかし「カウンセラーで食っていけるのはごく一部」という現実を知り、一念発起し、医師を目指し理転後、都内某私立大学医学部に入学。奨学金を得ながら、勉学とバイトにいそしみやっとのことで卒業。医師国家試験に合格。当初、内科医を専攻したが、医師研修中に父親が亡くなる喪失体験もあり、さまざまなことに対して自信を失う。医師を続けることを諦めかけるが、先輩の精神科主治医と出会うことで、精神科医として「第二の医師人生」をスタート。精神科単科病院にてさまざまな分野の精神科領域の治療に従事。アルコール依存症などの依存症患者への治療を通じて「人間の欲望」について示唆を得る。現在は、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症、パーソナリティ障害などの患者が多い急性期精神科病棟の勤務医。「よりわかりやすく、誤解のない精神科医療」の啓発を目標に、医療従事者、患者、企業対象の講演等を行う。個人クリニック開業に向け奮闘中。うつ病を経験し、ADHDの医師としてTwitter(@DrYumekuiBaku)でも人気急上昇中。Twitterフォロワー6.4万人。『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』が初の著書。