誰でも無理なく手に入る
モテる賃貸マンション
「あんな超高額なマンション、一般のサラリーマンでは買えないよ。もっと庶民的なレベルのモテるマンションを取り上げてくれ」
先日、本連載を読んだ知人から、こんな感想をもらった。
確かに、その通りである。これまで本連載では、販売価格帯が7000~9000万円という、かなりセレブなマンションを取り上げ(第1回、第7回)、モテるマンションとはどういうものかを解説してきたが、知人が言うように、だれもが住めるような物件ではなかった。
そこで、今回は、一般のサラリーマンでも無理無く住める、賃貸マンションを取り上げたいと思う。名付けて、「プレミアムエコノミー賃貸マンション(PEM)」、あるいは「プレミアムミッドレベル賃貸アパート(PMA)」だ。筆者は最近、誰もが住めて、且つお得感を感じられ、さらに友人を家に招きたくなるような“モテ”要素の多い賃貸マンションを、そう呼ぶようにしている。
実は、PEMやPMAのようなマンションは、全国的にジワリジワリと増えている。広さや地年数、立地などの条件を揃えて、PEMやPMAと、そうではない物件を比較すると、多くの場合、賃料は同水準でありながら、PEMやPMAは大きめのバスルームや洗面スペース、広い収納スペースが確保されている。
安倍政権の金融政策が奏功し、景気が上向いているという報道が連日のように繰り返されている。しかし、まだまだ給与などの生活レベルで実感できる状況ではない。だからこそ、いい物件を見抜き、賢くお金を使い、快適な“モテマンション”ライフを送りたいものだ。
持ち家志向は減少
増える賃貸需要
具体的な物件の話に入る前に、簡単に賃貸マンション業界についておさらいしよう。
右のグラフを見てほしい。賃貸マンションに住む人の数(自らが所有する住宅に住まない人)は、1988年から2008年の間に2倍に増え、全世帯の18%を超えている。
かつては若いころに賃貸マンションに住み、それから分譲マンションや一戸建て住宅を購入するというステップを歩む人が多かった。ところが、それも今や昔。人々の賃貸志向は確実に上がってきていることが読み取れる。