フィスカー・グループは17日遅くに米連邦破産法の適用を申請した。今年経営破綻した新興の米電気自動車(EV)メーカーは同社で2社目となった。新たな自動車メーカーの立ち上げは、容易ではない。しかし皮肉なことにフィスカーは、自動車業界にEVへの移行を強制したジョー・バイデン米大統領の政策によって打撃を受けてきたのかもしれない。7年前に設立された同社は、ヘンリック・フィスカー氏にとって2社目の挑戦だった。同氏がフィスカー・グループの前に設立したEVスタートアップのフィスカー・オートモーティブは、1億9200万ドル(約303億円)の米政府融資を含む約14億ドルの資金を使い果たし、2013年に経営破綻した。この時は、電池を供給していたメーカーの問題が破綻の主要因だった。今回のフィスカーは、以前より開発段階が進み、飽和状態となっていたEV市場で、経営規模を拡大して競争に耐えることができなかった。
【社説】フィスカーの破産申請、消えゆくEVの夢
需要低迷の中で過剰生産もたらしたバイデン政権の補助金
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