計9年間の浪人を経て早稲田大学に合格した経験を持つ筆者・濱井正吾(通称:9浪はまい)が、良くも悪くも浪人を重ねたからこそ分かる「塾・予備校の選び方」をお届けします。受験生時代に、多くのライバルと接する中で気付いた「大手で伸びない人」の特徴とは?筆者や多浪生の友人の失敗談と合わせてお楽しみください。(教育ジャーナリスト 濱井正吾)
9浪で早大合格の男が説く「後悔しない塾選び」
大手で伸びない受験生の特徴とは?
中学・高校・大学と、受験に欠かせない塾・予備校の存在。学生さんにとっては、塾・予備校が数多くある中、自分がどこに通えばいいかはとても悩ましい問題です。親御さんにとっても、わが子にどんな授業を受けさせるべきか決断するのは難しいでしょう。
そんな悩みを抱えるのも無理はありません。かつては私も、塾・予備校選びに失敗し、9浪してしまいました(詳しくは後述します)。
しかし、当時を改めて思い起こしてみると、生徒があまり伸びない塾・予備校には共通点があることがわかりました。そこで本連載では、たくさん失敗した筆者の経験から導き出した「塾・予備校の選び方」について解説していきます。
今回のテーマは「“とりあえず大手”で大丈夫?」です。世の中には大手から中小まで、さまざまな規模の塾・予備校が存在します。先述の通り、そこから1校を絞り込むのは至難の業。体験授業を巡ったり、知人に話を聞いたりしているだけで、かなりの時間を要します。
そこで多くの人が「とりあえず」検討するのが、大手の塾・予備校。何十年にもわたって蓄積したノウハウや、毎年安定して合格者を輩出しているブランド力があるためです。「ここに通えば安心」と、深く考えずに入塾する人もいるのではないでしょうか。
しかし実は、受験の世界には明確に「大手に向いていない人」が存在します。多浪生も含め、そうした人が大手に通ってしまうと、肝心の大学入試で苦戦し、高額な入塾料・受講料に見合う成果を得られないかもしれません。
「大手で伸びない受験生」とは、一体どんな生徒たちなのでしょうか。塾・予備校のビジネスモデルを分析すると、その答えが見えてきます。
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