「長生きしたいのか、早く死にたいのか、はっきりしなさい!」。医師から生活改善を警告されたにも関わらず一向に実行に移さない夫に、妻が言い放ったこの言葉の真意とはーー。漫画家の堀田あきお、かよ夫婦が、自分たちの「老活」や「終活」を描いたコミックエッセイ『おふたりさま夫婦、老活はじめました。〜どうなる!?私たちの老後〜』(ぶんか社)。2人の体験をもとに、老後について考える連載の第6回をお届けする。(ダイヤモンド・ライフ編集部編集委員 小野真枝)
血圧を下げる努力をする!
医師と約束したにも関わらず…
生まれつき心臓疾患がある堀田あきおは、かかりつけ医に診察に行った際に、改めて血圧の高さを指摘される。
「年齢も年齢ですし、もう血圧の薬飲みましょう」
医師にそう言われたが、どうしても薬を飲みたくないあきおは「毎日ウオーキングして、規則正しい生活して、酒もやめて、塩分控えて、体重も減らします!」と約束し、半年の猶予をもらうことになった。
ウオーキング用のシューズとウエアを買って一念発起したと思いきや、あきおは一向に実行する気配はない。見かねた妻のかよが「やらないの?」と促しても「明日から歩く!」と毎日同じ返事だ。
運動不足を実感していても、なかなか実行に移せない……あきおに同感する読者も多いのではないだろうか。
令和5年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(スポーツ庁、有効回答数4万人)によると、「現在の運動頻度に満足していない」人に「スポーツや運動を阻害する要因」を聞いたところ、40〜60代男性どの年代でもトップなのが「仕事や家事が忙しいから」だ(40代48.8%、50代43.2%、60代25.4%)。2位には、同様にどの年代の男性も「面倒くさいから」(40代25.8%、50代25.4%、60代23.4%)が続く。
62歳のあきおは「仕事が忙しい」と「面倒くさい」の2つがミックスされた理由で、運動だけではなく、食生活でも医師との約束を守らないまま、血圧を下げる努力とは無縁の生活を続ける。そうして1年の月日が経ち(リミットの半年後は無視)、クリニックで薬をもらうタイミングが訪れた。
行きたくないとグズるあきおの言い分を聞いて、妻のかよは激怒。そして、かよが言い放った言葉が「長生きしたいのか、早く死にたいのか、はっきりしなさい!」。一連の夫婦のやり取りは、次ページからの「おふたりさま夫婦、老活はじめました。」第6話で確認してほしい。