漫画家の堀田あきお、かよ夫婦が、自分たちの「老活」や「終活」を描いたコミックエッセイ『おふたりさま夫婦、老活はじめました。〜どうなる⁉︎私たちの老後〜』(ぶんか社)。2人の体験をもとに、老後について考える連載の第3回は「生命保険」について。現代人にとって「どの保険にどのくらい入るべきか。もしくは、入らざるべきか」は、正解がない永遠の課題といえる。隣の家計平均と比べつつ、検討してみよう。(ダイヤモンド・ライフ編集部編集委員 小野真枝)
みんなは、月にいくら保険料を支払っている?
福沢諭吉の著書『西洋旅案内』で「生命保険」の仕組みが欧米から日本に輸入され、数年後に彼の門下生によって日本初の生命保険会社が設立されたのは1881年のこと。時を経て、今では複数の生命保険会社がさまざまな商品を出している。
生命保険とは、死亡した時や生きている間に起こる可能性がある病気やけが、介護などのさまざまなリ スクに備えて定期的に保険料を振り込み、いざという時に保険金や給付金を受け取ることができる制度だ。
「どんな生命保険にどのくらい入るか」は、家計において、毎月の固定費支払い額を左右する大きな問題だという人も多いだろう。もちろん、「入らない」という選択肢もある。
生命保険文化センターによる「2021年度 生命保険に関する全国実態調査」(全国の世帯員2人以上の4000世帯対象、世帯主の平均年齢57.3歳)によると、生命保険(個人年金保険を含む)の世帯平均年間払込保険料は、平均で37万1000円。月平均に換算すると、約3万1000円だ。
世帯主の年齢別に見ると、55〜59歳と65〜69歳が最も多く、平均43万6000円(月平均約3万6000円)という結果が出ている。
この金額を見て、「わが家は払い過ぎ」と思うだろうか。それとも、「この保険料では足りないのでは……」「今は無保険だが、入るべきか」と心配になるだろうか。
老後に向けて少しでも貯金をしたい堀田夫婦(夫62歳、妻56歳)は、生命保険の見直しに着手する。「(毎月の生命保険の支払い額が)高すぎんだろ!もうやめる!!」という夫のあきおに対して、「これからあちこち悪くなるんだから、医療保険は必要でしょ」と反論する妻のかよ。
意見が対立した2人は、プロから意見をもらうために「駅前の保険相談所」や「いつもの担当外交員」に相談する。そこで両者から言われたのが「死亡保険の金額なら減らせるかもしれない」ということだ。
果たして堀田夫婦の希望通りに、事は運ぶのか。行く末は、『おふたりさま夫婦、老活はじめました。』の第3話で確認してほしい。