101歳、現役の化粧品販売員として活躍しているトモコさん。累計売上高は約1億3000万円で、「最高齢のビューティーアドバイザー」としてギネス世界記録に認定されたキャリア61年のトモコさんが、年をとるほど働くのが楽しくなる50の知恵を初公開した話題の書『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。世界一の先輩による“言葉のサプリメント”は、アナタの疲れた心を元気にしてくれる!
101歳、現役営業レディ
みなさんは、自分がやりたい仕事をしていますか? 私は101歳になる今もやっています。それは、61年前から愛用していたポーラ化粧品のセールスの仕事です。
今でも新製品の研修や勉強会に参加することは欠かしません。そんなときは、自宅から7キロ離れたポーラの営業所までバスを乗り継いで行きます。
初めてポーラの化粧品を手にしたときから、「こんな素敵なものをたくさんの人に知ってもらう仕事をしてみたい」と思っていたんです。
運命的なチャンスに巡り合う
とはいえ、そのころは、まだ3番目の子どもが小学生。今のように学童保育が充実している時代でもなく、子を持つ女性が働く環境は整っていませんでした。
「しばらく、働くのは難しいだろうな」と思ってはいましたが、完全にあきらめたわけではありません。
だから、その数年後、外出したときにばったり会った友人のご主人が、「ポーラ化粧品の営業所を始めた」と聞いたとき、「ようやくチャンスが舞い込んできた!」と運命的なものを感じたんです。
すぐに行動することが大事
制約があってもやりたい仕事に挑む「私、その仕事、前からやりたいと思ってたの。私にもやらせて!」と即断即決、その場でお願いしたんです。
「じゃあ、今から一緒に営業所へ行ってみる?」と、その友人に誘われるまま、営業所へと向かい、そのままショップオーナーのご主人の話を聞きました。
その帰りにはポーラ化粧品のブランドロゴ入りのカバンに基礎化粧品をぎっしり詰めて、販売するための伝票もたくさんもらってきました。ずっとやりたかった仕事なので、うれしくてたまらず、カバンの重さなどまったく気になりませんでした。
比較的高収入な家庭なのに
その夜、仕事から帰宅した主人に「私、これからポーラ化粧品のセールスをやることにしたのよ」と宣言したんです。すると主人には、「別にやるのはかまわないけど、俺の知り合いのところには行くなよ」とくぎを刺されました。
主人は大正生まれの“昔人間”ですが、妻である私が働くことに関して「体裁が悪い」とか「仕事なんかするな」と言わなかったことは、よかったように思います。
主人は比較的裕福な家庭に生まれたこともあり、気前よく部下におごってしまう人でした。比較的高収入であったにもかかわらず、家庭に満足に生活費を入れなかったので、私が働くしかない生活を送ってきたのです。
だから、「働くな」などと言えた義理ではなかったというのもあるでしょうね。