米共和党は来週、ウィスコンシン州ミルウォーキーで党大会を開く。大統領選の党候補としてドナルド・トランプ前大統領を指名し、結束を強調するとみられるが、党が何を支持するかについては意見が割れている。共和党では確かに、人工妊娠中絶やウクライナでの戦争を巡る党内の対立が表面化している。ただ、経済を巡る分断はもっと重大な結果を招く可能性がある。党内には減税や自由貿易、オープンな対外関係を支持し、企業寄りの姿勢が強いリバタリアン(自由至上主義者)の一派がある。一方、勢力が増えているのが保守派で、大企業に不信感を抱き、減税については立場があいまいだ。関税に対しては明確な支持を示す。トランプ氏はこうした分断をまたぐ存在で、両派が支持している。ただ、今秋の選挙でトランプ氏が勝利し、共和党が議会の主導権を奪還した場合の両派の優先順位は異なる。どちらが優勢になるかは経済や企業に大きな影響を及ぼす。
米共和党、経済問題で深まる亀裂
党内の保守派と自由至上主義者は「第2次トランプ政権」の政策で対立
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