米IT業界の大物たちが、返り咲きを目指すドナルド・トランプ前大統領の支持に回りつつある。実業家イーロン・マスク氏が巨額の献金を約束したこと、そして元ベンチャー投資家のJDバンス上院議員がトランプ氏とペアを組む共和党副大統領候補に選ばれたことで、この変化は加速する可能性が高い。この二つの動きは、民主党に近いリベラル派の牙城とされるシリコンバレーで文化的変化が醸成されつつあることを浮き彫りにする。人工知能(AI)を規制し、巨大テックの買収を阻止するバイデン政権の姿勢を巡り、投資家や経営者はトランプ氏への支持を表明している。バイデン氏がテレビ討論会で精彩を欠いたことや、先週末のトランプ氏暗殺未遂事件に対する本人の反応を受け、トランプ氏を支持する機運が広がったとの見方もある。