25年以上多くの読者に選ばれ続けてきた大学案内『大学図鑑!』が今年もパワーアップして発売された。現役生・OB・OGら5000人超のナマの声によってつくられた本書は他の大学選びのひとつの手段として選ばれている。本記事では最新版である『大学図鑑!2025』の出版を記念して、内容の一部を抜粋し再編集してお届けする。(本記事は2023年12月時点に執筆した『大学図鑑!2025』をもとにしています)

大学生Photo: Adobe Stock

 言わずと知れた東京大学をはじめ関東には超名門の国立大学が点在している。東大以外でも代表的なのが文系の雄「一橋大学」と理系の雄「東京工業大学」だろう。そのほか東京外国語大学や筑波大学など個性派の大学も人気がある。今回はそんな関東の国公立大学がどのような立ち位置にいるのか見ていきたい。

東大生の生活と性格

 かつては大学名を聞かれたとき、「いちおう、東大です」と答える東大生が多かった。しかし、これが反感を買うこともあるため、滅多に言わなくなったとか。「東大という肩書ではなく、私自身を見て判断してほしい」という声もよく聞く。

 しかし、「東大」であることにプライドがないのかというと、もちろんそうではない。「どんな大学なの?」と聞かれると、「普通ですよ」と答えるが、「へぇ、普通なんだ」と流されると、たちまち不機嫌になったりする。

 東大生の中には幼いころから英才教育を受けてきた人も、ほとんど勉強しろと言われなかったという人もいる。だが、大半の人はいろいろなことを犠牲にして、必死に受験勉強をしてきている。「家にテレビがなく、芸能人の名前を知らない」「ゲームをしたことがない」といった人も。それを取り戻そうと大学デビューを企ててつまずくケース、初めての恋愛にハマってドロドロになるケースなども見受けられる。

 東大の最もいいところは、学内を歩けば普通に天才がいることである。もちろんそれで自信を失ってしまう学生もいるが、大抵の場合はそれが刺激になるのに加えて、自分の立ち位置を知るいい機会となる。こういった環境は東大以外ではなかなか実現しづらく、まさに日本一の特権だ。