ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)で働く者は皆、エバン・ゲルシコビッチ記者が今月1日にロシアの強制収容所から解放されたことに胸をなで下ろし、感謝している。同氏は16カ月間に及ぶ恐ろしい試練に耐えてきた。しかし、エバンをはじめ、ロシア政府に捕らわれた人たちの解放を勝ち取った今回の身柄交換のための代償は、独裁者たちが国外でテロ活動を進めるために人質を利用している実態を浮き彫りにした。ジョー・バイデン米大統領はホワイトハウスで、複数国が関わった24人の身柄交換について、解放された人たちの親族のそばに立って発表した。エバンのほか、米国が否定したにもかかわらずスパイ容疑をかけられ2018年から拘束されていた元海兵隊員ポール・ウィーラン氏、ロシア系米国人ジャーナリストのアルス・クルマシェワ氏、ワシントン・ポスト紙に寄稿する、勇敢な英国系ロシア人の反体制活動家ウラジーミル・カラムルザ氏などが解放された。
【社説】ゲルシコビッチ記者の解放と人質犯
政府が政策を変えなければ、米国人はさらに捕らわれるだろう
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