101歳、現役の化粧品販売員として活躍している堀野智子(トモコ)さん。累計売上高は約1億3000万円で、「最高齢のビューティーアドバイザー」としてギネス世界記録に認定されたキャリア61年のトモコさんが、年をとるほど働くのが楽しくなる50の知恵を初公開した話題の書『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものをお送りする。佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)が「堀野氏の技法は、ヒュミント(人間による情報収集活動)にも応用できる」と絶賛(日刊ゲンダイ・週末オススメ本ミシュラン)する世界一の先輩による“人生訓”は、アナタの疲れた心を元気にしてくれる!
夫に頼らず
自分で稼ぐために
夫に頼らず自分で稼ぐために始めた薬屋さんの箱づくりの内職は、「単価×個数」で、もらえるお金が決まりました。
少ししかつくれなければ、もらえるお金は少しですし、たくさんつくればその分たくさんのお金がもらえるわけですね。
もちろん、手先は器用なほうが有利です。中にはどうしてもきれいにつくれない人もいて、そういう人たちはお試しの段階で、発注先から「仕事は回せない」と断られてしまうと聞きました。
昨日の自分を
ライバルにする
幸いなことに私は手先が器用だったものの、最初のうちは1日50個つくるのがやっとでした。それでも何かをつくること自体が好きなので、やり始めると夢中になりました。
そのうち、1日に何個つくれるかを、ゲーム感覚でチャレンジしたくなってきたんです。最初は50個だったものが、100個、150個、200個……と、昨日の自分をライバルに、もっとつくれるようにチャレンジすることによって、少しずつ増えていくのは楽しかったです。
学校の勉強もそうでしたが、私は何ごとによらず、「これを絶対に身につけてみせる!」という気持ちが強いのでしょうね。慣れるに従って要領をつかんでくると、1日300個もつくれるようになりました。
向上心に火をつける
はっきりと数字になって成果が表れる箱づくりの仕事は、向上心のある私に向いていたのだと思います。
どんな仕事も同じだと思いますが、誰かをライバルと考えるよりも、自分自身をライバルに過去の自分を乗り越えようとするほうが、他人に妙な敵対心を抱いてモヤモヤすることも少ないと思います。
家計を楽にして
自己肯定感も高まる
いつも材料を運んできてくれる隣の家の旦那さんに運び賃をお支払いして、手元に残るのは1か月分で4500円くらいでした。
昭和20年代の終わりごろのことですが、当時の大卒の初任給は5600円くらいの時代です。内職でそれだけ稼げたというのは、われながらなかなかすごかったのではないかと思います。もちろん、家計的にもとても楽になりました。
※本稿は、『101歳、現役の化粧品販売員 トモコさんの一生楽しく働く教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。