あたなが投票しようとしている米大統領候補は石油推進派だろうか、それとも反対派だろうか。ドナルド・トランプ前大統領はエネルギー業界を声高に支持し、「掘って掘って掘りまくれ!」と猛プッシュしている。一方、カマラ・ハリス副大統領はかつて、シェールガスのフラッキング(水圧破砕法)禁止を支持していた。一見単純そうだが、エネルギー業界にとって本当に望ましい候補はどちらかを決めるのは簡単ではない。大統領選討論会でジョー・バイデン大統領がつまずき、トランプ氏がリードを固めてからバイデン氏が撤退を表明するまでの3週間に、原油価格は3%下落した。一方、米石油・ガス大手で構成する株価指数は2%近く上昇。両者は通常は連動するが、今回のかい離は理にかなっている。ピッカリング・エナジー・パートナーズのダン・ピッカリング最高投資責任者(CIO)が指摘するように、トランプ氏は石油・ガス業界に対してより友好的だが、商品(コモディティー)価格にとってはリスクが高い一方、ハリス氏は同業界にとってよりリスクが高いが、価格には好材料となる。