ドナルド・トランプ前米大統領は今週、実業家イーロン・マスク氏に対し、米国に防空システム「アイアンドーム」を構築したいとの考えを示した。トランプ氏は「われわれにはそれが必要だ。凶暴な人物が1人いるだけでトラブルが起きるからだ」と述べた。イスラエル国防軍が使用しているこのシステムは、短距離ロケットの迎撃を目的とするものだ。米国はイスラエルと同様の脅威にはさらされていないものの、トランプ氏の構想は関連する問題への対処に役立つ可能性がある。米国は核ミサイル防衛システムを構築する必要があるのだ。米国の現在の戦略は何十年も前に生まれたものだ。冷戦初期に米国は、ミサイル防衛を目指すのか核抑止を目指すのかという選択を迫られた。政策立案者たちは後者を選択した。その戦略は、兵器の保有量が十分に大規模であれば敵の先制攻撃を抑止できるという考えに基づいていた。
【寄稿】トランプ氏の「アイアンドーム」構想
米国の「第2撃戦略」は冷戦期ほど機能しなくなっており、レーガン流の核ミサイル迎撃システムを構築する必要がある
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