お金の使い方でバレる「富裕層からすぐ転落する人」と「ずっとお金持ちの人」の決定的な違い【再配信】Photo:PIXTA

お金持ちになりたい人は多いのに、お金持ちについて知っている人は少ない――。平均30億円の資産を持つ超富裕層を顧客にプライベートバンク事業を展開するアリスタゴラ・アドバイザーズ会長の篠田丈氏に「本物のお金持ちの生態」を聞く短期集中連載。第1回目は、「ずっとお金持ちの本物」と「すぐ一文無しに転落する成金」の違い。「お金持ちの素質」があるかどうかは、お金の使い方を見ればすぐに分かってしまう。ダイヤモンド・オンラインで2024年8月30日に配信された記事を再配信する。(構成/田之上 信)

すぐ没落する成金タイプは
稼ぎ方からダメ

「富裕層」や「資産家」といっても、国や地域で定義はさまざまです。日本の場合、野村総合研究所の「純金融資産保有額」に基づき、純金融資産が1億円以上5億円未満を「富裕層」、5億円以上を「超富裕層」としています。

 これは私の感覚にも合致します。欧州でも富裕層は少なくとも純金融資産が5億円以上で、多くの場合は数十億円から100億円を超える層を指します。

 実際、弊社が運用を任せていただいているお客様は、純金融資産額が数億円から数十、数百、千億円規模までと幅広く、顧客1人あたりの平均は30億円程度です。

お金の使い方でバレる「富裕層からすぐ転落する人」と「ずっとお金持ちの人」の決定的な違い【再配信】アリスタゴラ・アドバイザーズ会長の篠田丈氏 Photo by Wataru Mukai

 また、富裕層と聞くと、何となく富裕層という1つのカテゴリーがあるように思われがちですが、実際に多種多様です。本当に人それぞれで、ひとまとめにするのが難しいです。

 ただ一方で、純金融資産の規模とは別に、日本の富裕層と呼ばれる人たちには、大きく2つのタイプがあると考えています。当社でも2つに分類しています。

 1つは、先祖代々の資産家。または一代で財を築いたけれども、おそらくこれからもずっと富裕層であり続けられるであろう人たちです。

 もう1つは、一時的にすごくリッチになったものの、いつの間にか消えていくタイプです。昔から株などで一山当てたような人はいましたが、最近では「シン富裕層」と呼ばれるようなインフルエンサーとして成功した人や、クリプトカレンシーで大金を得た人など、従来とは少し違うタイプの富裕層が登場しています。

 こういう人たちは、俗にいう「成金」と呼ばれる層と言っていいかもしれません。

 私の長年の経験から、こうした投資や投機などで一発当てた人というのは、いつまでも富裕層であり続けられるかわからない人が多いと感じています。