通帳を確認する女性写真はイメージです Photo:PIXTA

配当株投資では株価が暴落したときこそ絶好の買い場──。そうアドバイスするのは、『新NISAで始める! 年間240万円の配当金が入ってくる究極の株式投資』(ロスメディア・パブリッシング)の著者で、投資家の配当太郎さん。波乱相場でも、配当株投資で着実に資産を増やすための「不動の4業種」と「注目8銘柄」を教えてもらった。

10年で配当金が2倍!?
「配当金ダルマ」の育て方

 今年8月5日、日経平均株価の終値は4451円安の3万1458円で、“令和のブラックマンデー”と呼ばれるほどの下げ幅となった。この日、配当太郎さんは一段ギアを上げて買い注文を入れ続けたという。

「株価が暴落し続けているなかで、私はSNSでフォロワーさんたちに『絶対に狼狽売りだけはしないように』とかなりの頻度で呼びかけていました。リーマン・ショックのときみたいにお金の流れが止まってしまうと、日本経済へのダメージはとてつもなく大きいのは確かです」

「『リーマン・ショックの再来だ』などという報道も出ていましたが、少し冷静になってさまざまな指標を見て分析してみたところ、今回混乱しているのは株式市場だけでお金の流れは止まっていないと判断しました。これほど株価が下がることはそうないだろうと思い、買い注文を入れました」(配当太郎さん)

「配当株投資」とは買った株を売買して利益を得るのではなく、株を保有しながらその企業の「配当金」を得るという投資法。最低でも10年くらいのスパンで株数を増やしていき、地道に年間配当金を積み上げていく方法だ。

「配当株投資の基本的な考え方は、例えば現在1株あたり10円の配当金を出している企業が毎年1円ずつ増配し続けたとすると、10年後の配当金は20円になります。この株を1株あたりの配当金が10円のときに買って、余力があるときに買い増しておけば10年後、配当金の総額は2倍以上に増える計算です」

「雪ダルマ式に利益が積み上がるイメージから『配当金ダルマ』と呼び、大きく育てる方法の1つが、今回のようなタイミングでの株の買い増しなのです」(配当太郎さん)

 配当金ダルマを大きく育てるためには「取得利回り」を上げることが重要なポイント。具体的な方法は2つ。1つは安定感のある企業の株を買って持ち続けて増配の恩恵を受けること。もう1つは政治、経済、社会情勢等の外的要因や需給要因で株価が下がったときに買い増すという、配当太郎さんが今回用いた方法だ。