10年連続で算数オリンピック入賞者を輩出している彦根市発の知る人ぞ知る塾「りんご塾」。天才を生み出すそのユニークな教育メソッドを、塾長の田邉亨氏が初公開した書籍『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(ダイヤモンド社刊)が、このたび発売になった。本書を抜粋しながら、家庭でも取り入れられるそのノウハウを紹介する。

【算数オリンピック入賞者輩出の塾長が語る】子どもが「九九」を喜んで覚えだす驚きの教材とは?『「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)より

勉強とは思えない「パズル」が成績上昇の秘密!

「天才パズル」は、算数の要素(ときに国語の要素)とパズルが組み合わさった、私が作成しているりんご塾オリジナルの教材です。
例えば、九九を教える場合。

学校だと、「1×1=1、1×2=2……」というように、黒板やプリントに九九を表示して、暗記させるというのが王道だと思います。
それに対して「天才パズル」は、一見、勉強とは思えないような形式で、自然と九九を覚えられるように工夫しています(冒頭の図を参照)。

九九以外にも、素数や公倍数など、算数の基礎となる様々な言葉や概念に、幼少期からパズルを通して慣れ親しんでもらっています。
作業的な問題ではなく、手間がかかるからこそ、できたときに達成感があるし、快感も得られます。それが「楽しい!」を生むのです。

このように「天才パズル」はぱっと見は勉強っぽく見えません。だから子どもも大人も騙されます。
子どもは、勉強だと思わずに、楽しく解いているうちにどんどん算数が得意になっていきます。

大人も、とても勉強とは思えないので、「せっかく月謝を払ってるんだから、こんな遊びは省いてもらって、普通の算数の先取り学習だけにしてください」と言ってこられる方もいます。

でも、子どもはやりたがるので、しばらくやらせてみると……成績が見事に上昇! その結果、「先生、これがりんご塾の秘密だったんですね!」と、大喜びされます。

本書の巻末(P209~)には、超厳選の「天才パズル」16種類を載せました。ぜひ、お子さんと一緒にやってみてください。

*本記事は、『10年連続、算数オリンピック入賞者を出した塾長が教える 「算数力」は小3までに育てなさい』(田邉亨著・ダイヤモンド社刊)から抜粋・編集したものです。