イーロン・マスク氏率いる米宇宙開発企業スペースXは、ロケットの打ち上げで世界大手という地位を利用して衛星通信分野の同業他社に周波数帯の共有を求めていたことが分かった。複数の関係者によると、スペースXはカナダのケプラー・コミュニケーションズや英ワンウェブといった衛星通信他社の機器を軌道上に打ち上げる契約を交わす前に、自社のブロードバンドサービス部門スターリンクと周波数帯を共有するよう要請した。関係者によれば、ウィルソン・ソンシーニ法律事務所の弁護士陣は先ごろ、一部の衛星通信事業者やロケット関連企業の代理として司法省の反トラスト法(独占禁止法)部門の当局者と会談し、こうした取り決めが行われていることを取り上げた。スペースXが市場での地位を乱用しているかどうかを話し合うことが会談の目的だったという。