米政府がウクライナ軍に対し実施しているF16戦闘機の操縦訓練では、経験豊富な空軍隊員でなく若手パイロットへと重点が移行している。これにより、ウクライナがF16戦闘機を完全投入できるまでの期間が何カ月も先延ばしされる可能性がある。米政府当局者らによれば、必要な英語力を有し、戦場から離れられる経験豊富なウクライナのパイロットが不足していることが、今回の判断の理由だという。また、若手士官候補生の方が欧米の方式による指導を受け入れやすいと米政府が考えていると指摘する当局者もいる。操縦訓練のあり方を巡っては、8月に発生した墜落事故でウクライナのトップクラスの戦闘機パイロットが死亡したことなどを受け、議論も生じている。一方でウクライナは、ロシアの空爆に圧倒されている防空網を強化するため、F16戦闘機とパイロットの強化を切望している。